のぞみフレンズ 第2話 「なぞのやかた」
のぞみフレンズ 第2話 「なぞのやかた」
※第1話はこちらからどうぞ。
大鳥先輩と広瀬くんが急いで指定された場所へ向かうと、そこには謎の館がデーンとそびえたっていた。
「ここだね……」
「入ろう先輩!」
「うん!」
二人が館の扉を開けて中に入る。するとそこは、何だかぐちゃぐちゃした通路と無数の扉によって形作られた謎空間だった。
「うわぁ!」
「これは……魔法だわ。空間に干渉してる?」
「ど、どうしよう。」
「取りあえず進んでみましょう」
大鳥先輩が先頭に立って先に進むと、やがて通路の先に上下逆さまの扉が現れた。ドアノブを回して大鳥先輩が中に入ると、そこは中心にテーブルが置いてあるだけの殺風景な部屋だった。一つだけある窓から見える景色は松横市のそれだが、後ろを振り返ると扉の向こうは先ほどの異空間のままだ。
「ここは……?」
慌てて後からついてきた広瀬くんが辺りを見回す。
「この館の一室みたいね。見て」
大鳥先輩がテーブルの上に置いてある2枚の紙を手に取った。
一枚は白紙で、もう一枚は何やら文章が書かれている。
「どんな内容なんだ?」
広瀬くんが後ろから覗き込むと、そこにはこんなことが書かれていた。
よく来たわね。この館のルールを説明するわ。
この紙には、私があなた達やこの街を観察して作ったクイズが書かれているわ。全てあなた達に関わる問題よ。
全ての問題が解けたら、答えを白紙の解答用紙に書いて、それを持ったまま元来た扉に戻りなさい。もし全問正解なら、解答用紙が符合になって次の部屋に辿り着くわ。間違っていたらこの部屋に戻ってくる。簡単でしょ?
じゃ、せいぜい頑張ることね!
「クイズ……?」
大鳥先輩が紙をひっくり返すと、裏には問題が幾つか書かれていた。
「これを全問正解しないといけないのか……」
「やってみよう、広瀬くん!」
「あぁ!」
こうして二人は、最初の問題に取り掛かった……。
ここからは、『ひとりぼっちの地球侵略』に関わるクイズが出題されます!みなさんも全問正解目指して解いてみましょう!スタート!
ぼっち侵略クイズパート1 全7問
出題範囲:ぼっち侵略1~3巻(単行本を参照しながらの回答を推奨)
第1問:大鳥先輩と広瀬くんの身長をそれぞれ答えよ。
第2問:広瀬くんの祖父が経営する喫茶店『天の海』の経営時間を答えよ。
第3問:リコと瀧さんが愛するショウキマンの「ショウキ」の漢字を答えよ。なお、ショウキマンは現在のものであるとする。
第4問:大鳥先輩が広瀬くんに初めて手渡した本のタイトルを答えよ。
第5問:『ひとりぼっちの地球侵略』2巻において、リコが一緒に遊んでいた子供が使っていたゲーム機の名前を答えよ。
第6問:リコが広瀬くん達と遭遇する話、及びアイラちゃんが広瀬くん達と出会う話のサブタイトルには、共通した二文字のワードが存在する。答えよ。
第7問:『ひとりぼっちの地球侵略』1巻及び3巻には、小川麻衣子先生のコミカライズ作品『とある飛空士の追憶』に登場した飛行機サンタ・クルスがそれぞれ1機ずつ描かれている。登場しているページを探し、その両方を答えよ。
のぞみフレンズ 第3話へ続く。
のぞみフレンズ 第1話「まほうのみみ」
ある土曜の朝。
岬一が目覚めると、頭に犬の耳が生えていた。
「なんだこれー!?」
犬耳である。
「そうじゃなくて! なんで耳が生えてるんだぁ!?」
岬一は帽子を引っ被ると、急いで秘密基地へと向かった。
「先輩助けてくれ! 俺の頭に犬の耳が生えたんだ! もしかしたら宇宙人の――」
「おはよう広瀬くん! 見てこれー!」
大鳥先輩にも耳が生えていた。
猫耳である。
「えー!?」
「可愛いと思わない?」
「えっと、可愛いんじゃないかな……ってそんな場合じゃないだろ! これなんなんだ!?」
「広瀬くんのもかっこいいよ♪」
「話を聞いてくれー!」
ともあれ二人は事態を探るべく松横市へ向かった。すると、
「あれ、広瀬くん、背中に何かくっついているよ?」
「え、何これ、手紙?」
広瀬くんの背中に貼りつけられていたのは、何やらファンシーな手紙。
内容は以下の通り。
広瀬岬一と大鳥希へ
お前達の頭に生えているのは「魔法の耳」だ。私を負かさなければ決して外れないぞ。外してほしければ、今から指定する場所まで来い。
姉より
「これ……姉さんからだ!」
「行こう先輩! このままだと明日の学校この耳のまま行かない行けなくなるよ!」
「……小林先生がうるさいだけだし、別にいいんじゃない?」
「よくなーーーーいっ!!!」
こうして、大鳥先輩と広瀬くんの、元通りの頭にするための旅が始まったのです。
2017年度エイプリルフール企画
のぞみフレンズ 第2話へ続く。
「……ところで、なんで今回は話がこんなにわざとらしいの?」
それは、カバー裏とか巻末4コマの世界だからです。
「え、何それ?」
ぶっちゃけ言うとメタ。