『アレ』Vol.2で『ヒーロー考・破』を執筆しました
こんにちは、さいむです。今日は『ぼっち侵略』とは関係ありませんが、お知らせがあります。
この度、5月7日(日)開催の第二十四回文学フリマ東京で頒布されるジャンル不定カルチャー誌『アレ』Vol.2という同人誌で、『ヒーロー考・破』と題して、ヒーロー論を執筆しました。
……と、ここまで書いたところで「前回と流れが同じじゃん!」というツッコミが入るかと思われますので、色々変えていきましょう。
<『ヒーロー考・破』はどのようにして書かれたか?>
前回の文学フリマ東京にて、私は『アレ』Vol.1に本稿の序説にあたる『ヒーロー考・序説』を寄稿。また、現在同誌の発行団体である<アレ★Club>に加入し、文章校正等の活動に携わっていました。
そのときのことはこちらの記事にて説明していますので、「『アレ』って何?」とか、「『ヒーロー考』って何?」といった疑問はそちらからどうぞ。
さて、あれから私は<アレ★Club>の準メンバーとして委託店舗への営業やVol.2の企画会議等、様々な<アレ★Club>の活動に参加していました。そんな折、
編集「ところで、さいむ君も当然『ヒーロー考』の続きは書くんだよね?前回のおわりの部分でああいうこと書いたんだし」
さいむ「一応そのつもりですが……やっていいんですかね?」
編集「いや、やれ」
さいむ「アッハイ」
という1分のやり取りにより、ヒーロー考の続編をVol.2で書くことが決まりました。
さて、執筆し始めた経緯は一見前回と変わらないように見えますが、実は違うところが二つあります。一つ目は、既に編集側として参加しているということ。つまり、他の原稿の編集を常に行いつつ、自分の論考を書かねばなりません。二つ目は、締切までの期間がVol.1の半分しかないということ。控えめに言ってヤバいです。
それでも企画書と1000文字要約を編集会議に提出するまでは、「まぁ、前回の続きだから捕捉中心になるし、それでなんとか……」と淡い希望を抱いていたのですが……。
編集「さいむ君さ、これを本当に『序説』の続きとして書くの?」
さいむ「え? そのつもりだったんですが……」
編集「いやさ、Vol.1を読んでいない方もVol.2を読むことは可能性として考えられるワケでしょ? そう考えると、直接の続編ってあんまりやりたくないんだよね」
さいむ「あぁ~……なるほど……」
編集「だからね、『ヒーロー考』の続編、それ単独で読める内容にしてください」
さいむ「ほひぇ!?」
編集「デキルヨネー(できないとは言わせない目)」
さいむ「やります!」
と言うわけで、ヒーロー考の続編は当初の構想からかなりの変化・発展を遂げることになりました。『序説』で使っていた用語も全て再検討して新しく定義づけを行い、単なる捕捉から、それ単独で読める論旨へと生まれ変わりました。
前回の『序説』の殻を破る、という意味を込めて、『ヒーロー考・破』というタイトルも付けました(なお「急」とか「Q」とか、そういう続編は書かない予定ですよ?)。
さて、そうなれば書くだけです。書くだけですが……。
前回、『ヒーロー考・序説』を執筆した際は、リライト5回、うち全ボツ2回という散々な結果に終わっています。それを踏まえて、今回は「1000文字で要約を書き、その段階で論理的な問題は全てはじく」という方針を取ることになっていました。
その結果。
・原稿全ボツ1回(リライトは数えるのをやめました)
・1000文字要約7回書き直し
・全原稿の中で脱稿が一番最後
という、我が鮮血の如く輝かしい結果を編集記録に刻み込んだのでした。
悪化してるじゃねえか!!!!
いや、今回は本当にダメかと思いました……。
本稿が無事『アレ』Vol.2に載ったのは、一切の妥協を許さず、しかし最後の最後まで改善するための努力を惜しまなかった、大変優秀な編集陣のお蔭です。ありがとうございました(まぁ私もその編集の一人なのですが)。
今回は他の原稿の行き詰っている部分を私がサポートしたりと、編集一丸となって各原稿を直し続けることで、前回よりも短い期間で『アレ』Vol.2を完成させることができました。個ではなく、集団で一つの論考、一つの本を編集・完成させることの強さを、改めて思い知った編集作業でもありました。
<『アレ』Vol.2について>
さて、私の自虐に満ちた執筆・編集回顧録はここまでにしておきまして、ここからは<アレ★Club>の一編集メンバーとして、本格的な宣伝をしていきましょう。
『アレ』Vol.2では「メディアの現在地点」をその特集として掲げ、三宅陽一郎さんや濱野智史さんへのインタビュー他、様々な記事を掲載しています。
先に述べた通り、私は今回編集メンバーとして当初から編集に携わっていたのですが、「テーマを軸として添えることで、ここまで各記事の融和性が高まるのか!?」と心底ビックリしたことを今でも覚えています。かく言う私の『ヒーロー考・破』もメディアに斬り込んだ内容になっています。『アレ』Vol.2を買われる皆さんは、私の論考や上記のインタビューだけでなく、是非全ての記事を読んでみてください。それぞれ別のことについて書いてある筈の各記事が繋がり合い、一つの「面白さ」を生み出してくれる瞬間を、きっと味わえる筈です。
【お知らせ①】5月7日(日)開催の第二十四回文フリ東京で初頒布の『アレ』Vol.2、特集「メディアの現在地点」のインタビュー企画の公開です。今回は、三宅陽一郎さん(@miyayou)と濱野智史さん(@hamano_satoshi)にインタビューをお願いしました。 #bunfree pic.twitter.com/PaUECDqGUy
— アレ★Club@オ-37【文フリ東京】 (@club_are) 2017年4月21日
【告知】5月7日開催の第二十四回文学フリマ東京(オ-37)で、『アレ』Vol.2を初頒布(208P/1000円)します。特集は「メディアの現在地点」です。三宅陽一郎さん・濱野智史さんのインタビューに加え、濱野さんの特別寄稿も掲載。やじるしさんの表紙が目印です! #bunfree pic.twitter.com/eQhexUkY8C
— アレ★Club@オ-37【文フリ東京】 (@club_are) 2017年4月23日
繰り返しになりますが、『アレ』Vol.2は2017年5月7日(日)開催の第二十四回文学フリマ東京にて頒布予定です。ブース番号は【オ-37】となっています。会場では私も売り子をする予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
会場には『ぼっち侵略』も持っていきますのでそちらに興味がある方は少しお話をしたりしましょう……。
ではでは。
オマケ。
編集「さいむ君さ、いつも全身緑色の恰好してるわけだけど、それ本当に好きでやってるわけ?」
さいむ「いや、どうなんでしょう……生まれてこの方緑色のものしか身の回りにないだけなので好きとか嫌いとかは別に……緑色が当たり前、という認識しかないですね」
編集「いやね、折角だから次回の文フリ、完全に緑色以外のコーディネートで参加してみない?」
さいむ「へー。いいですけど……どんなんですか?」
編集「こんなんでどう?(コーディネート案をチラ見せ)」
さいむ「こ……こ……これはっ……!?」
というわけで、今回は生まれて初めて緑色でない服装で文フリ参加する予定です。気になる人が……いるかどうかは不明ですが、いたら文フリ当日をお楽しみに。
……いるのかな……?
のぞみフレンズ最終話「ゆうえんち」
※第5話はこちらからどうぞ。
ぼっち侵略クイズパート4解答
第1問:熊本市動植物園
解説:熊本市に実在する動物園・遊園地・植物園の複合施設である。写真は実際に行ったときに撮影したもの。
第2問:7巻カバー裏
第3問:大鳥先輩:2巻第7話 広瀬くん:6巻第26話 アイラ:6巻第26話 凪:3巻第13話
解説:各話を参照。
第4問:ユキヒョウ
解説:2巻第7話を参照。なおユキヒョウではありませんが、熊本市動植物園で実際に買うことのできる猫耳とぬいぐるみは下のようなものになります。
第5問:4回
解説:3巻、4巻、9巻、11巻。
第6問:〇
解説:宣伝です。まだ読まれていない方はこの機会に是非!
第7問:〇
解説:宣伝です。皆さん是非買いましょう!!
以上。 ここからは本編に戻ります。
「えー!?全問正解!?なんでー!?」
マーヤが激しく狼狽えていると、大鳥先輩達の猫耳がポロッと取れました。
「あ、落ちた」
「やったー!」
喜ぶ大鳥先輩達に対し、マーヤは悔しさを隠しきれない。
「うぅぅ……対して似合ってない猫耳をつけて困らせてやる私の計画が……覚えてなさーい!!」
ヒューッ、と傘ごと風に煽られるように逃げ出してしまった。
「結局何だったんだろうね……」
「さぁ……」
気づけば遊園地もすっかり日が落ち、間もなく夜になろうとしている。
「そろそろ帰ろうか、広瀬くん」
「うん。でも先輩、この耳どうしようか」
「……もう何の力も感じられないし、ただの付け耳だね。アイラは?」
「私はいらないからピョートルに処分させるわ。二人はどうするの?」
「うーん。私もう一つ持ってるからなぁ。広瀬くんにあげる!」
「え!?」
「あ、じゃあ僕のもあげるよ、コウイチ!」
「リコも!?」
「じゃあ私帰るから」
「私も帰ろうっと。じゃあね、広瀬くん!」
「ちょっと、先輩!?二人とも―!!」
遊園地からさっさと帰っていく大鳥先輩とアイラを前に、オロオロするばかりの広瀬くんであった。
夜。天の海にて。
「ただいまー……」
「岬一……お前、3つも付け耳抱えて何してんだ?」
「いや、その、なんでもない……」
のぞみフレンズ。おしまい。
【オマケ】
昨年の大晦日、C91の3日目に、小川麻衣子先生とあらた伊里先生のサークル「小さい方がむぎじるし。」にて、小川先生からサインを頂きました。小川先生、ありがとうございました。